太陽光パネルリサイクル装置専門サイト 【PVまるっと.jp】 » 太陽光パネルリサイクル装置導入前に知りたいこと » 太陽光発電のペイバックタイム

太陽光発電のペイバックタイム

目次

太陽光発電システムの性能を評価する際、実際の発電量や省エネ性能とは別に「ペイバックタイム」と呼ばれる基準にも注目する必要があります。ここでは、ペイバックタイムの概要とリサイクルとの関係について紹介します。

太陽光発電のペイバックタイムとは

ペイバック(Pay Back)とは「払い戻し」「返済」といった意味をもつ言葉で、エネルギー分野では消費した分を回収することを指します。ペイバックタイムは、回収までにかかる時間のことです。

太陽光発電には「エネルギーペイバックタイム(EPT)」と、「コストペイバックタイム(CPT)」の2種類があります。

エネルギーペイバックタイムは、太陽光発電システムの製造〜稼働終了後の設備解体・破棄までのサイクルの中で消費されるエネルギーが何年分の稼働で取り戻せるか示した数値です。

コストペイバックタイムは、太陽光発電システムの設置にかかった初期投資額が何年使用すれば回収できるかを表しています。

消費したエネルギーや初期投資額の回収に年数がかかるほど、その太陽光発電システムは性能が高くないと判断できます。反対に、短期間で消費エネルギーを回収できるシステムほど優秀であり高性能といえます。

太陽光パネルリサイクルはCO2以外の問題でも重要

太陽光発電システムは、製造の際に二酸化炭素の排出をともないます。

排出された二酸化炭素を削減するためにかかる時間は「CO2ペイバックタイム(CO2PT)」と呼ばれています。太陽光発電システムの性能を評価するときは、2つのペイバックタイムを考慮しなければなりません。

今後は、世界的な温暖化現象の抑制効果を高めるためにより高性能な太陽光発電システムへの需要が高まっていくと考えられていますが、太陽光発電システムの二酸化炭素排出量は、化石燃料を使った発電ほど多くはありません。

環境保全という観点で見ると、温暖化抑制以外に持続可能な開発目標に沿った資源の利用も重視することが大切です。

従来の方法では、使えなくなった太陽光発電システムは解体ののちに廃棄処分されていましたが、土壌汚染やごみの堆積が課題となっていました。

パネルにはガラスや金属などの貴重な素材が多く使われていることから、廃棄時のリサイクルと素材の再利用が期待されています。

資源エネルギー庁が補助を行う一般社団法人 太陽光発電協会では、2023年5月19日に検討会を開き、太陽電池パネルのリサイクルを取り上げています。

パネルからガラス・セル・EVA・シートを取り出し、アルミフレームやジャンクションボックスを取り除いて、それぞれの素材を再利用できるとしています。※

※参考元:一般社団法人 太陽光発電協会「太陽電池パネルの適正処理・リサイクルの推進について」(https://www.meti.go.jp/shingikai/energy_environment/disposal_recycle/pdf/002_03_00.pdf

太陽光パネルのリサイクルを検討しよう

太陽光パネルはクリーンなエネルギーを創り出す装置で、環境保全や持続可能な社会の形成にも貢献します。

そのまま廃棄するとごみ処理の問題や資源の使いすぎといった課題に直面しやすいため、寿命を迎えたあとはリサイクルを検討しましょう。

当サイトでは、太陽光パネルのリサイクル装置について紹介しています。選び方や特徴の違いを取り上げていますので、下記のページもぜひ参考にしてください。

太陽光パネルリサイクル装置導入前について
詳しく見る

太陽光パネルリサイクル装置の
形状と特徴の違い

「アルミ枠剥離機能」と「ガラス剥離機能」がカギ

太陽光パネルリサイクル装置は、アルミ枠を剥離する「アルミ枠剥離機能」 とガラスとバックシートを剥離する「ガラス剥離機能」が必要です。

太陽光パネルリサイクル装置は、これらの機能が別になっている「分離型」と全て一体 になった「一体型」があり、それぞれ特徴があります。 工場の規模や目的に合わせて選択しましょう。

安さ・省スペースを求めるなら
分離型
分離型イメージ

(※)製品イラストはイメージです。

「アルミ枠剥離装置」と「ガラス剥離装置」の別々に使用する方式。アルミ剥離後にガラスを剥離する際、太陽光パネルを手動で移動させる必要があります。

メリット
  • シンプルな構造のため低価格で導入可能
  • 2つの機能を連携させるパーツがないため、小さいサイズの装置が多い
デメリット
  • パネルを装置間で移動させる必要があり、手間が発生する
  • シンプルな構造のため自動化されている機能が少なく、素材の回収等の手作業が多い
作業の効率化を求めるなら
一体型
一体型イメージ

(※)製品イラストはイメージです。

「アルミ枠剥離機能」と「ガラス剥離機能」が一体になった装置。パネルを持ち運ぶことなく、最終処理まで一貫して行えます。装置により、多少のパネル移動を行う必要があります。

メリット
  • パネルを移動させる手間がなく、最終工程まで処理可能。
  • 作業工数が少ないため、大量処理が容易
デメリット
  • 自動化されている機能が多く複雑な構造のため、費用が高い
  • 装置が比較的大きく、工場の規模によって導入できない場合あり
ピックアップ関連記事