太陽光パネルの廃棄費用
ここでは、太陽光パネルの廃棄費用について、相場と課題を紹介しています。近い将来、太陽光パネルの寿命を迎える企業は、早めに廃棄方法を検討しておくことが大切です。廃棄方法を明確にしておけば、大量廃棄時代に突入しても、自社は適切な方法で処分できるようになります。
太陽光パネルの廃棄費用目安
太陽光パネルを廃棄するには、人件費・作業費・足場代・修理代・運搬費・処分費がかかります。太陽光パネルの取り外しにかかる人件費や作業費の相場は、10～15万円ほどで、規模が大きくなるほど高騰します。
足場代の相場は、1㎡あたり700～1,000円ほどです。1日あたりの金額のため、日数がかかるほどコストがかさむので注意しましょう。運搬費は、処分場までの距離や燃料費によっても変動します。近年は燃料費が高騰しているため、運搬費は高くなる傾向があります。
最後に、処分費用ですが選定業者・パネル枚数によって変動します。自社にリサイクル設備を保有していない場合は、相見積もりを取って比較検討することがおすすめです。自社にリサイクル設備を導入する場合は、有価買取の金額を差し引けるため、コストを抑えることができます。
参照元：LIBERAL SOLUTION公式サイト（https://www.liberal-solution.co.jp/column/?id=1616300895-266686）
実際の太陽光パネルの処理費用+運搬費用は？
実際に事業者が費やしている太陽光パネルの処理費用と運搬費用は、処理費用が1枚あたり2,000～5,000円、運搬費用が1.5～5万円と開きがあることが分かっています。株式会社エックス都市研究所が公表している「令和３年度使用済太陽電池のリサイクル等の推進に係る調査業務」のデータで、運搬費用は距離約30mで算出しています。
上述したように、運搬費用・処理費用に加えて、撤去費用などが発生するため、現在している積立金では廃棄費用を賄えない可能性があるでしょう。
参照元：【PDF】株式会社エックス都市研究所公式サイト（https://www.env.go.jp/content/900535815.pdf#page=123）
今後増えることが予測されている
今後、太陽光パネルの廃棄量は増えると予想されています。2012年7月から始まった固定買取制度が終わりを迎えて、寿命を迎えた太陽光パネルを廃棄する事業者が増加すると見られています。廃棄量が2030年頃から急激に増加すると、最終処分場の埋め立てるスペースが不足し、処分に困る事業者が増える可能性があります。
そこで、環境省ではリサイクル義務化に向けて動き出しており、今後太陽光パネルはリサイクルが義務化になる見通しです。太陽光パネルを近い将来廃棄するのであれば、リサイクルを外注せず自社で行うことをおすすめします。自社でリサイクル・廃棄できる環境なら、コスト削減に繋がるほか、廃棄場所に困る心配がなくなるでしょう。