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太陽光パネルのガラスリサイクルとは

太陽光パネルのガラスはリサイクルが進められているものの、現在は広く普及していません。太陽光パネルのリサイクル装置導入を検討しているなら、ガラスのリサイクル方法や用途についても理解しておくことが重要です。

太陽光パネルのガラスリサイクルの現状

太陽光パネルのガラスリサイクルはあまり進んでいないのが現状です。「機械剥離方式」でのリサイクルでは、ガラス以外の素材が混入する可能性があります。そのためリサイクル後のガラスの品質が下がり、他製品への再利用が困難になることが理由とされています。

太陽光パネルリサイクルで回収したガラスの主な用途

防草舗装・機能性舗装材

雑草の抑制や景観維持を目的とした舗装材として利用されています。一見コンクリートのように見える舗装材でも、太陽光パネルからリサイクルしたガラスを使っているケースは少なくありません。

グラスウール

住宅の断熱に使用されるグラスウールの中には、太陽光パネルのリサイクルガラスが使用されているものがあります。グラスウールにリサイクルすることにより二酸化炭素削減効果があるとされており、たとえば1MWの太陽光パネルのガラスをリサイクルすると、約200tの二酸化炭素を削減できるとされています。

また環境省の調査において、リサイクル素材はグラスウールの原料として問題がないとの報告もなされました。

※参照元:【PDF】経済産業省「株式会社新菱「太陽光パネル リサイクル」」
https://www.meti.go.jp/shingikai/energy_environment/saisei_kano_energy/pdf/003_06_00.pdf

インテリア製品

インテリア用品としてリサイクルされている例もよく見られます。たとえばガラス製のインテリア小物や庭用の化粧石などが挙げられます。結婚式場のチャペル外観に用いられている例もあります。

太陽光パネルのガラスリサイクル方法(ハンマー式破砕法)

太陽光パネルのガラスをリサイクルするには、「ハンマー式破砕法」と呼ばれる方法を用います。EVAが剥がれやすくなるためガラス原料を採取しやすく、さらにガレット状で回収されるため、発泡ガラスの原料としても利用される点が特徴です。

※参照元:PVリサイクル.com
https://www.pv-recycle.com/2021/07/05/classification-of-pv-recycling-technologies-vol3/

太陽光パネルのガラスリサイクルで考慮したいポイント

太陽光パネルのガラスリサイクルを行う際は、受け入れ先が決まった段階で安定供給を確保する体制が求められます。また、リサイクルの価値や社会的認知度を向上させる取り組みも重要です。そのためには自社にてリサイクルの価値を創出することも必要です。

その他の太陽光パネルリサイクルの基礎知識について確認しよう

太陽光パネルのガラスリサイクルは普及が進んでいない状況にあります。これから太陽光パネルのリサイクル装置を用いてガラスを再利用するなら、安定的な供給やリサイクルの価値を高めていくことが課題でしょう。

以下のページでは、太陽光パネルリサイクル装置を導入する前の基礎知識について解説しています。ガラスのリサイクル以外についてもご紹介していますので、ぜひ導入前の参考にしてください。

太陽光パネルリサイクル装置導入前に
知りたいことについて詳しく見る

太陽光パネルリサイクル装置の
形状と特徴の違い

「アルミ枠剥離機能」と「ガラス剥離機能」がカギ

太陽光パネルリサイクル装置は、アルミ枠を剥離する「アルミ枠剥離機能」 とガラスとバックシートを剥離する「ガラス剥離機能」が必要です。

太陽光パネルリサイクル装置は、これらの機能が別になっている「分離型」と全て一体 になった「一体型」があり、それぞれ特徴があります。 工場の規模や目的に合わせて選択しましょう。

安さ・省スペースを求めるなら
分離型
分離型イメージ

(※)製品イラストはイメージです。

「アルミ枠剥離装置」と「ガラス剥離装置」の別々に使用する方式。アルミ剥離後にガラスを剥離する際、太陽光パネルを手動で移動させる必要があります。

メリット
  • シンプルな構造のため低価格で導入可能
  • 2つの機能を連携させるパーツがないため、小さいサイズの装置が多い
デメリット
  • パネルを装置間で移動させる必要があり、手間が発生する
  • シンプルな構造のため自動化されている機能が少なく、素材の回収等の手作業が多い
作業の効率化を求めるなら
一体型
一体型イメージ

(※)製品イラストはイメージです。

「アルミ枠剥離機能」と「ガラス剥離機能」が一体になった装置。パネルを持ち運ぶことなく、最終処理まで一貫して行えます。装置により、多少のパネル移動を行う必要があります。

メリット
  • パネルを移動させる手間がなく、最終工程まで処理可能。
  • 作業工数が少ないため、大量処理が容易
デメリット
  • 自動化されている機能が多く複雑な構造のため、費用が高い
  • 装置が比較的大きく、工場の規模によって導入できない場合あり
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