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タンデム型太陽電池のリサイクル

太陽光発電システムの一種である「タンデム型太陽電池」は、異なる太陽電池を2層以上に直列接続させていることが特徴です。従来の太陽光発電システムよりも多くの電力を生成できることが特徴です。発電効率が高いため、今後ニーズが増えると考えられます。

しかし、リサイクルが難しい点が課題となっています。ここでは、タンデム型太陽電池の概要とリサイクルについて解説します。

タンデム型太陽電池とは

タンデム型太陽電池とは、直列に太陽電池を接続し、電力量を増やした太陽電池です。直列接続される太陽電池には、シリコンや銅、インジウム、セレンの化合物、ペロブスカイトなどの化合物半導体が利用されます。6枚の太陽電池を直列に接続したタンデム型太陽電池も研究されています。

化合物半導体を用いた太陽光発電システムとシリコン太陽電池を組み合わせて開発されたのが、タンデム型太陽電池です。これはペロブスカイト太陽電池の一種に分類されます。従来のシリコン太陽電池はコストが高く、製造効率の低さが普及の障壁となっていましたが、ペロブスカイトの活用と直列接続によって、高効率かつ実用的な発電が可能になりました。

従来の太陽光発電システムとの違いは、電力変換技術にあります。従来の太陽光発電システムは赤色波長のみを活用。一方、タンデム型太陽電池は赤色・緑色・青色のすべての波長を活用し、発電効率を高めています。また、近年の研究では、さらなる変換効率向上を目指し、新しい材料の活用や製造プロセスの改善が進められています。

タンデム型太陽電池のリサイクル事情

タンデム型太陽電池はリサイクルで問題になることがあります。ペロブスカイトを使用した太陽光発電システムのため、リサイクル技術が十分に確立されていないからです。

リサイクルを実現するには、再利用可能な原料の採用や、適切なリサイクルプロセスの確立が不可欠です。環境負荷の軽減を目的に導入された製品であっても、廃棄時に大量の廃棄物が発生すれば、かえって環境への影響が大きくなる可能性があります。

タンデム型太陽電池は、現在の技術ではリサイクルが難しく、廃棄時に環境負荷がかかる可能性があります。今後の研究開発によって、持続可能なリサイクル技術の確立が求められています。

その他の太陽光パネルリサイクルの基礎知識について確認しよう

タンデム型太陽電池は、異なる太陽電池を2層以上で直列接続させていることが特徴で、通常の太陽光発電システムよりも多くの電力を生成できる点が特徴です。

しかし原料として用いられるペロブスカイトのリサイクル技術についてはまだ確立されておらず、廃棄の際に環境への負荷がかかる可能性もあるでしょう。メリットとデメリットの両面を把握したうえで導入を検討する必要があります。

現在、さまざまな研究機関や企業が新しいリサイクル技術の開発に取り組んでおり、環境に配慮した処理方法の確立が期待されています。例えば、分解可能なペロブスカイト材料の開発や、再利用可能な構成部品を使用する技術が進められています。今後の技術革新によって、より持続可能なエネルギー供給が可能になるでしょう。

当サイトでは太陽光パネルのリサイクル装置を導入する前に、ぜひ知っておきたい基礎知識について解説しています。太陽光パネルは環境負荷を軽減できますが、廃棄時にリサイクルできなければ、かえって環境負荷が増加する可能性があります。導入する際には、以下のページを参考にしてください。

太陽光パネルリサイクル装置導入前に
知りたいことついて詳しく見る

太陽光パネルリサイクル装置の
形状と特徴の違い

「アルミ枠剥離機能」と「ガラス剥離機能」がカギ

太陽光パネルリサイクル装置は、アルミ枠を剥離する「アルミ枠剥離機能」 とガラスとバックシートを剥離する「ガラス剥離機能」が必要です。

太陽光パネルリサイクル装置は、これらの機能が別になっている「分離型」と全て一体 になった「一体型」があり、それぞれ特徴があります。 工場の規模や目的に合わせて選択しましょう。

安さ・省スペースを求めるなら
分離型
分離型イメージ

(※)製品イラストはイメージです。

「アルミ枠剥離装置」と「ガラス剥離装置」の別々に使用する方式。アルミ剥離後にガラスを剥離する際、太陽光パネルを手動で移動させる必要があります。

メリット
  • シンプルな構造のため低価格で導入可能
  • 2つの機能を連携させるパーツがないため、小さいサイズの装置が多い
デメリット
  • パネルを装置間で移動させる必要があり、手間が発生する
  • シンプルな構造のため自動化されている機能が少なく、素材の回収等の手作業が多い
作業の効率化を求めるなら
一体型
一体型イメージ

(※)製品イラストはイメージです。

「アルミ枠剥離機能」と「ガラス剥離機能」が一体になった装置。パネルを持ち運ぶことなく、最終処理まで一貫して行えます。装置により、多少のパネル移動を行う必要があります。

メリット
  • パネルを移動させる手間がなく、最終工程まで処理可能。
  • 作業工数が少ないため、大量処理が容易
デメリット
  • 自動化されている機能が多く複雑な構造のため、費用が高い
  • 装置が比較的大きく、工場の規模によって導入できない場合あり
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