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太陽光パネルのリサイクルに使われる剥離方法

目次

壊れたり不要になったりした太陽光パネルは、リサイクルされることになります。その際に行われるのが、太陽光パネルに使用されているガラスなどの剥離です。
どのような剥離方法があるのかなどについて解説していきます。

太陽光パネルの剥離方法

太陽光パネルで使われているガラスの剥離方法は、大きく分けて科学的処理法、熱処理法、機械的剥離法の3種類です。それぞれどういった方法か解説します。

化学的処理法

太陽光パネルは、発電層とガラスが樹脂によって封着と呼ばれる形で気密封止されています。化学的処理法は、封着をする際に使用されている樹脂を溶液につけることによって科学的に樹脂を除去する方法です。
溶液には剥離剤や強酸といったものが使用されます。
化学的処理法の大きな特徴として挙げられるのが、溶液を用いることによって除去したい樹脂部分のみに働きかけられることです。ただ、樹脂を溶かすほどの働きを持つ薬品であることから、扱いに注意が必要であるデメリットもあります。

熱処理法

熱処理法は、発電層とガラスを封着している重視に熱を加え、熱分解することによって発電層とガラスを剥離する方法です。熱分解炉などを使用して太陽光パネルを加熱することになります。加熱する際は樹脂のみではなく、パネル全体を加熱にエネルギーを加えなければならないのはデメリットといえるでしょう。
ただ、加熱によってガス化した樹脂は熱エネルギーを回収利用するリサイクル法であるサーマルリサイクルが可能なシステムもあります。

機械的剥離法

機械的剥離法は、切削、衝撃、せん断、圧力といった物理的な力を加えることにより、ガラスやバックシート・セルを除去したり、分離したりする方法です。
機械的剥離法は、種類が豊富です。

例えば、ロール式破砕法では、2本のロールにそれぞれ凹凸がついており、ロールの間をパネルが通過することによって表面のガラスが破砕されます。圧力をかけて破砕することになるので、剥離されたガラスは細かくなるのが特徴です。

それから、ガラスのみを剥離できるローラー式剥離機を用いた方法もあります。ローラー式剥離機では、パネルを特殊形状の刃を持つ2本のローラーの間に通し、ガラスを剥離することが可能です。ロール式破砕機よりもガラスの粒が大きくなります。

他にもさまざまな方法があり、どういった機械を選択するかによって特徴が異なります。

リサイクル装置を導入する前に隔離方法を押さえておこう

リサイクル装置を導入しようと考えているのであれば、太陽光パネルの剥離方法についてよく確認しておいたほうが良いでしょう。発電層とガラスの剥離方法は、選択するリサイクル装置によって大きく変わります。
それぞれが持っている特徴やメリット、デメリットなども確認した上で導入について検討することが重要です。

将来的に太陽光パネルのリサイクルが義務化される可能性が高いため、どのような形で対応するかについては、早めに考えておかなければなりません。本サイトでは、何に注目して太陽光パネルリサイクル装置を選べば良いのかなどについて詳しく紹介しているので、リサイクル装置の導入を検討している方はぜひ参考にしてみてください。

太陽光パネルリサイクル装置について
詳しく見る

太陽光パネルリサイクル装置の
形状と特徴の違い

「アルミ枠剥離機能」と「ガラス剥離機能」がカギ

太陽光パネルリサイクル装置は、アルミ枠を剥離する「アルミ枠剥離機能」 とガラスとバックシートを剥離する「ガラス剥離機能」が必要です。

太陽光パネルリサイクル装置は、これらの機能が別になっている「分離型」と全て一体 になった「一体型」があり、それぞれ特徴があります。 工場の規模や目的に合わせて選択しましょう。

安さ・省スペースを求めるなら
分離型
分離型イメージ

(※)製品イラストはイメージです。

「アルミ枠剥離装置」と「ガラス剥離装置」の別々に使用する方式。アルミ剥離後にガラスを剥離する際、太陽光パネルを手動で移動させる必要があります。

メリット
  • シンプルな構造のため低価格で導入可能
  • 2つの機能を連携させるパーツがないため、小さいサイズの装置が多い
デメリット
  • パネルを装置間で移動させる必要があり、手間が発生する
  • シンプルな構造のため自動化されている機能が少なく、素材の回収等の手作業が多い
作業の効率化を求めるなら
一体型
一体型イメージ

(※)製品イラストはイメージです。

「アルミ枠剥離機能」と「ガラス剥離機能」が一体になった装置。パネルを持ち運ぶことなく、最終処理まで一貫して行えます。装置により、多少のパネル移動を行う必要があります。

メリット
  • パネルを移動させる手間がなく、最終工程まで処理可能。
  • 作業工数が少ないため、大量処理が容易
デメリット
  • 自動化されている機能が多く複雑な構造のため、費用が高い
  • 装置が比較的大きく、工場の規模によって導入できない場合あり
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